執筆スタイル・・・私はこれまで二冊の歴史小説を世に送り出してまいりました。いずれの作も、地域の歴史を自らの足で確かめるという姿勢を根本の信条としております。今に残る史跡を巡り、地形の趣や風の流れを肌で感じつつ、幾度も現地に立ち返り、史実の影を追い求めてきました。まさに、難事件に挑む刑事が「行き詰まったら、現場に立て!」の執念で真相に迫るように、私もまた地域史に向き合うときは同じ覚悟を抱いております。
第一作『三田村一族の興亡』では、北近江の中世史を広く見渡し、歩み重ねる中で新たな史実の手がかりに行き着きました。続く第二作『六角一族の興亡史』では、関心を南近江へ移し、安土・観音寺城を中心とする六角氏の興亡を描きました。繖山の頂に広がる観音寺城跡に立てば、往時の繁栄が今も山風の中にほのかに息づいているかのようです。
幸いにも、これらの史跡はいずれも自宅から車で「小谷城史跡」まで20分、「観音寺城史跡」へは60分ほどの地にあります。執筆の途上で疑念が生じれば、すぐに現場へ赴き、自らの眼で確かめることができます。この「現場百回」の積み重ねこそ、私が地域史にこだわり続けるゆえんであり、作品の根を支える大切な営みであります。
乾坤一擲の一冊 世に問う!
三田村氏館跡:歴史遺産としての現状と未来への願い
概要
滋賀県長浜市三田町にある真宗大谷派の寺院「傳正寺」は、一辺100メートル、高さ4メートルほどの土塁に囲まれた要塞のような姿を残しています。この地は、俳優・三田村邦彦氏がルーツを探ったことでも知られ、三田村姓の発祥地とされています。
歴史的背景と史跡指定
- 1990年代初頭、三田村氏のルーツ調査がきっかけで、この地の歴史的価値が注目されました。
- 長浜市教育委員会による調査の結果、三田村左衛門の城郭であることが判明しました。
- 2006年、三田村氏館跡は国の史跡に指定され、地域は祝賀ムードに包まれました。
現在の課題と将来への展望
- 史跡指定から20年が経過し、住民の関心が薄れ、案内板も色褪せるなど、歴史遺産としての意識が風化しつつあります。
- 特に若い世代の関心の低さが懸念されています。
- 史跡の維持と、高齢化が進む三田町の発展の起爆剤として、この歴史遺産を地域活性化に活用することが期待されています。
- 先人たちの功績をたどり、三田町の歴史を後世に伝える責任を痛感しています。
書籍の紹介
本書は、古代のロマンあふれる三田村を舞台に、佐々木幸弼による地頭職赴任(1200年)から姉川合戦(1570年)までの370年間を、事実80%・フィクション20%の割合で描いています。鎌倉幕府の安定に貢献した佐々木氏と三田村氏の功績を顕彰し、中世の歴史をリアルに体験できるストーリー仕立てとなっています。
読書の楽しみ方・・・本書を愛読して頂くには中世社会に溶け込むことがストーリーをおもしろくさせてくれます。現代とは異次元の中世社会の人々は物理的制約や思考の限界の中で知恵を絞り肉体を追い込んで困難に臨み、ある者は死にある者は生き延びたのです。登場人物には現代的な思考を持たせず、当時の文化や価値観を忠実に再現。時代小説の醍醐味である「その時代への没入」を徹底しています。つまり現代的に考えさせることが内容をつまらなくすると考えます。本書に登場する人物たちの振る舞いは、現代人から見れば何と非常なとか、何と哀れなとか、何と命の軽いこととか、反対に何と美しいのか、様々な感情を抱かせますが、これがこの時代の流儀であり、ありふれた感覚でした。執筆中は中世社会にタイムスリップし、当時の武士や農民になりきって思考し行動し会話を楽しみました。時代小説の醍醐味はその時代へ読者も入り込むことです。
■「紙の本」によって得られる“体験”
情報が洪水のように押し寄せる今だからこそ、本当に大切なのは「質の高い情報を深く味わう力」。その力を鍛える最強のツールが、実は紙の本なのです。
紙媒体で味わえる「ページを繰るドキドキ感」や「指先で紙の質感を確かめる楽しさ」は、デジタル端末では得ることが難しいと感じる人も少なくないのではないでしょうか。
また紙の本で読むと、「あの話、確か本の真ん中あたりで読んだ気がする」「重要な部分は右ページの下にあったな」など、内容とページの位置が自然と頭に残ります。付箋を貼った場所や、折り目のついたページ、インクの匂いや手触りまで、記憶と結びつく「手がかり」をたくさん作れるのは紙の本ならではです。
そしてこの、紙媒体で五感をフル活用して本と向き合う「没入体験」こそが、実は内容の深い理解や記憶の定着を助けてくれることが、脳科学的にも明らかになっているのです。
ご購入について
書籍: A5版/152ページ
価格: 1,500円(+送料200円)
PDF版: 1,000円・・・メールにPDFファイルを添付
30冊以上: 送料無料+現地ガイド(長浜駅西口より送迎バス)
申込先:〒526-0242 滋賀県長浜市三田町513
清水 修吾(℡ 0749-74-2998) 葉書・電話・メールでお求め下さい。スマートレター便で即日発送します。
